今回はいじめ問題について考えます。

「いじめ」この言葉が社会問題としてクローズアップされ始めたのは、私の記憶では1980年代中盤
頃からだったと思います。その後、
199411月西尾市の中学生大河内清輝君のいじめによる自殺と
いう衝撃的な事件が起きました。最近では大津市の中
2男子のいじめによる自殺事件が記憶に新しい
ところです。


文部科学省のいじめの定義

「一定の人的関係にある他の子による心理的・物理的な影響を与える行為」

「対象の子が心身の苦痛を感じているもの」

インターネットでの行為も含まれる。

いじめ問題に関しては多くの日本人が長年に渡り「何とかならにものか」と思ってきました。よ
うやく
2013621日に「いじめ防止対策推進法」が参議院本会議で可決、成立しました。学校は
調査した内容を、いじめを受けた児童・生徒とその保護者、地方自治体に報告する義務を負います。


この「いじめ防止対策推進法」とはどんな法律なんでしょう。

*児童・生徒がけがをするなど重大ないじめが起きた場合、学校が事実関係を調査。学校はその
内容を、いじめを受けた児童・生徒とその保護者、地方自治体に報告する義務を負う

*いじめが起きた場合には、学校がカウンセラーの協力を得ながらいじめを受けた児童・生徒を
継続的に支援する。

*校内での相談窓口の設置やいじめに関する定期調査、道徳教育の充実なども決められた。

*いじめを受けた児童・生徒が安心して教育を受けられるよう、いじめを行った側の児童・生徒は
別の教室で授業を受けさせる。

*児童・生徒がけがをしたり長期間欠席することを余儀なくされたりするなど重大な被害が起きた
場合には、学校が調査を行い事実関係を保護者らに伝えることを義務づけています。

このいじめ防止法案が成立したことにより、防止策や迅速調査が学校の義務になったということで
す。


この法案の背景となったのは、前述の2011年の大津市の中2男子自殺など深刻化するいじめ
問題の現状を踏まえた措置です。

改めて当時の事件を振り返ってみます。

学校と教育委員会は自殺後に、担任を含めて誰もいじめの事態に気付いていなかった、知らなかっ
たと一貫して主張していたが、後の報道機関の取材で、学校側は生徒が自殺する
6日前に「生徒が
いじめを受けている」との報告を受け、担任らが対応について検討していたことを認めた。

アンケート調査では、「葬式ごっこをした」・「『自殺の練習』と言って首を絞めた」などのいじ
めを示唆する回答があったが、学校側は事実関係の調査を実施せず、調査結果の公表もしなかった。
また教育委員会には「新たな情報は確認できなかった」と報告し、本件の調査を終了した。

いじめた側にも人権がある」として、『教育的配慮』より加害者の生徒に聞き取り調査は実施しなか
ったことが明らかとなった。

大津市の越直美市長は201276日の定例会見で、学校と教育委員会の調査が不十分であったこと
を認め、再調査を明言した。その後、遺族推薦の委員を含む第三者調査委員会を市長直轄として立
ち上げ、徹底した原因調査に取り組んだ。


学校側の対応に非難が集中した事件でした。また市長が率先して、この問題に取り組んだ事も話題
になりました。


大津市で自殺した中2男子の父親のコメント

「いじめで命を落とす子どもが1人もいなくなるよう、徹底してこの法律を生かして欲しい」

「法律ができたからといって、すぐにいじめが解決されるわけではなく、法律をもとに、教育委員
会や学校の教員が現場で効果的な対策を行うことが必要だ。教員がいじめを発見しなければ法律の効果は発揮されない。アンテナを張り巡らせるとともに情報を保護者にも提供する体制を取ってもらいたい」

「息子が、いま生きている子どもたちを助けるために、命がけでつくった法律だと思っている」

「現場では、いまだにいじめが起き、命を絶つ子どもやかけがえのない子どもを亡くし、学校や教育委員会の不誠実な対応に苦しんでいる遺族がいる。今日を境にいじめで命を落とす子どもが1人もいなくなるよう、徹底してこの法律を生かして欲しい」

「日本の学校はあの時から変わったと実感できるまで…私は息子や天国にいる多くの子供たちと、この法律の行方を見守り続けていきたいと思います」

男子中学生の父親(47)は、法律の具体化が今後の課題だとして、調査機関の中立性を保つ具体策などを文部科学省のガイドラインに盛り込むよう求めた。

ただ、同法の内容については「抽象的な表現があり100%でない」と悔しさものぞかせた。


さて、知立市の小中学校におけるいじめ問題はどうでしょう。

知立市の小・中学校では毎年6月と11月頃、「なやみアンケート」を実施。学習上の悩みやいじめ問題など、子どもの心の悩みを把握する取り組みです。

アンケート後には全員の個別面談も行い、必要に応じて臨床心理士の相談につなげます。また、中学校では生活ノートを毎日書いて、担任教師へ提出するよう指導。教師はこれらの取り組みや教師自身の「気づき」も含めて、いじめの実態把握を行うとしています。

いずれにれにしても現場の先生方には普段から、いじめが起きないような環境づくりをしていただきたい。担任教師は、生徒から気軽に相談される先生になってほしい。

知立市の小中学校に通う生徒全員が楽しい学校生活を送れることを私自身切に願います。