原発について考える

 

東日本大震災によって発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故。そして先般、菅首相の要請を受けて、中部電力は浜岡原発の稼動をすべて停止させました。 我々、愛知県民は地元に原子力発電所が無いこともあり、原発と言われてもピンと来ない人が多いことでしょう。今回は原発について考えてみます。

原発はどうやって電気を生み出すのか?

発電のしくみそのものは、火力発電と同じです。「大量の水を沸騰させて、それにより発生する蒸気でタービンという大きな羽根車を回し、発電機を動かして電気を発生させる」ということです。イメージ的には、「やかんでお湯を沸かして、その湯気の力で風車を回す」感じですね。

両者の違いは、燃料にあります。火力発電所が石油や石炭、天然ガスなどの燃料を燃やしているのに対して、原子力発電所では核物質のウランを熱源(水を沸騰させる原料)としています。

なぜウランを使うかと言うと、核分裂させることによって莫大なエネルギーが生まれるからです。エネルギーが大きければ大きいほど、水を沸騰させる効率が高まります。

原発のメリット、デメリット

 原発のメリットは、少ない燃料で莫大なエネルギーが得られること、二酸化炭素を排出しないこと、燃料をリサイクルできることなどです。逆にデメリットとしては、放射線が危険であること、核燃料物の廃棄物が出ること、大事故に発展する恐れがあることなどがあげられます。

 515日のTV番組で、原発に関して二人の政治家がコメントしていました。中曽根元首相「資源のないわが国としては、原発は国策として進めなければならないものでした。ただ、新しくて便利なものは、どうしてもある程度の危険が伴いますね。たとえば飛行機なんかもそうです・・・」石破茂衆議院議員「原発はコストが低いということがよく言われますが、今回のような大事故が起きて莫大な補償問題が起きているわけでして、これでもコストが低いということが言えるでしょうか・・・」

浜岡原発の停止決定

 浜岡原発は、津波対策が完成するまでの期間、稼動をすべて停止させました。浜岡原発が東海地震の予想震源地の上にあり、三十年以内に87%の地震発生確率があることを考えれば、これは当然の措置でしょう。しかし、当然のことながら夏場の電力不足が懸念されます。先般、大村愛知県知事が二度ほど、経済産業省に対して陳情に行かれました。愛知県は製造業で成り立っている地域です。政府には電力不足強化対策を責任を持って遂行してもらわなければなりません。

日本中が節電を行うべき

 3月下旬、天皇陛下が自主停電されていることが報道されました。両陛下は計画停電で「第1グループ」に分類された地域の停電時間に合わせ、1回約2時間にわたり、明かりや暖房といった電気の使用を一切控え、時にはろうそくや懐中電灯を使いながら過ごされているといいます。暗い中で夕食を摂られることもあったようです。 陛下は、東北で被災をされた人々と苦難を共にしたいというお考えなのでしょう。

 昨年の夏、日本各地は大変な猛暑でした。今年の夏も猛暑が予想されます。クーラー無しの生活は考えられないわけですが、ここはひとつ、クーラーの使用をできるだけみんなが我慢をし、日本中で20%くらいの節電をすべきではないでしょうか。私たちのエネルギー使い過ぎの体質を考え直す好機にするという意味もあります。私たちは、便利さと安逸さとを引き換えにして、危険な原発と共存することになってしまったのですから。

 今回の一連の原発問題、政府の今後の対応を見守っていきたい。